Wednesday,July 31 - 2003

 

 

「月刊 CHOP-STICKER」

〜あなたはいくつ使いこなせる?〜
話題のテクニックを総力特集! !

★難度A(押さえておきたい基本テクニック)

迷い箸 … さてどこから攻めようか、よるべなく箸先を泳がせよう。
移り箸 … とる!とみせかけて、すかさず他のものに心奪われる。フェイント。
重ね箸 … 好きなおかずだけをパワープレイ。連続で単品攻撃をして敵の士気を奪え。
ねぶり箸 … ペロリ。箸先をなめるだけ、初心者向けのテクニックだが応用範囲は広い。
指し箸 … さすがに食事中に人差し指を向けるのはマナー違反。でも、あいつの名前がわからない。
        そんなときは箸でそっと指し示せばOKだ。覚えておこう。

★難度B(練習時間がものを言うぞ。頑張ろう!)

突き立て箸 … ちょっと休憩してテレビの電源を。タイムアウトをとるとき、箸はごはんの真ん中にぷすり。
探り箸 … 欲しいものは自分で探さなくちゃみつからない。つゆの中に沈む具は箸でかき回してゲットだ。
横箸 … ライク・ア・ローリング・スプーン。2本をそろえてスプーンがわりに使ってみよう。
刺し箸 … ちょっと強めに。箸は突き刺してフォークのように使うこともできるぞ。(おかずの硬度を要確認)
涙箸 … みそ汁が食卓にのぼったらチャンス。箸の先からぽたぽたと、敵の視線は釘付けだ。

★C難度(プロでも難しい!?コンビネーション&ウルトラC。)

箸うつし … コンビネーション・プレイ。箸から箸へ、おかずを鮮やかにパスで回そう。
寄せ箸 … お皿のふちに箸先をひっかけてたぐったり、おしやったり。自在に操れるまで猛特訓だ。
こみ箸 … 口の中がいっぱいで食べられない。そんな時は箸で奥に押し込んで手前にスペースをつくれ。
せせり箸 … 食事終了。礼儀正しくごちそうさま。そのあとは箸を爪楊枝がわりに後片付けだ。

 

 

「行動すること、考えること。そして生きていくこと。」

 「釣り針に突き刺されているミミズより、針のついていないミミズのほうが多いのだ。だからすべてを考え合わせて、あらゆるミミズに食いつき、運に任せてみよ、と自然は魚の子供たちに言った」

 哲学者ウィリアム・ジェイムズの言葉。(R・ドーキンス「虹の解体」にて採取)
 もうすこし科学的に解説すると「魚は考えが足りないから釣り針にかかるわけじゃなくて。なんでも食べることで致命的な事態に陥るリスクより、いちいち用心しているうちに飢え死ぬリスクの方が高いという、大自然の統計学に従っているんだ。」ということだろう。

 

 

 

 

「Walk in the pain in the pain in the pain...」

 「1階の上に2階があり、2階の上に3階がある構造になっている」
 「3階の下に2階があり、2階の下に1階が配置されている」 
 「独立した1階と3階を2階という存在によってひとつの建物ならしめている」

 僕たち口先トリオはいつだって批評し、分析し、論争しているのだ。三階建てのビルひとつ観たって意見が一致することなんてないね。それなら自分で正しいと思う方法でいいからひとつビルを建ててみたら、というのは僕たち口先トリオの間では禁句になっていて誰もそれを口にする者はいない。この星の7月、最高気温はセ氏63度を記録した。もはや僕たちは1時間の煉瓦積みにも耐えられない。

  

 

 

 

「コラムニチョフによる人間心理の研究」

 「BASSER」というバス釣りの雑誌で読書ガイドを書かせてもらうことになった。話はさかのぼり。学生の頃、「ほぼ日」で遊んでいて初期に担当をしてもらっていたKさんが肝臓をわるくしてしまったこと。編集部の近所にあった麺屋武蔵、青山店のラーメンが美味しすぎたこと。両者の因果関係の証明からはじまり、いまは元気になったKさんが古巣の釣り雑誌に復帰して活躍していることまで書かねばなるまい。
 ともかく、ふと思い出してくれたのだろう。本とか好きで、暇そうなやつ…と、そこで何年ぶりかに連絡をしてみると予想通り、相変わらずふらふらしてる男が電話にでたというわけさ。

 いちど何百キロもブックオフにおくり出したのに、気がつけばまだ読んでない本が足首までひたひたと水位をあげている。ときどきは日記に読書感想文をのっけることもあるぐらいだから何も考えることはなかった。ところがあけてびっくり箱。(そういう箱だからね。)初めてのことで肩肘はるのは仕方ないにしたって。書評らしく書こうとするあまり、毒にも薬にもならない分析をしたり、作品の問題点をあげてみたり(だったらちゃんと好きになれる作品を足で探してきなよ。)なぜか自分がいつも嫌ってるような文章を模倣しているのだ。人目に触れる場所はすべて自分の賢さを披露するためにあると勘違いしてるような文章だ。

 わかりそうなものだけど、根っこがいやらしいものはどう賢く仕上がっていたって好感が持てない。それでもやってしまうところが人のネガティブパワーの強さだ。しかも不遇な人ほどNPは発生しやすいわけで、ますます自意識の重さでやっかみの泥沼に沈んでNPを蓄積する。なまじ私は素質があるだけにおそろしい。「お前は生まれたときから背中をむけて出てきてね。すぐに立ち上がったと思ったらこんどは七歩後退して、天上天下俺なんてダメだ!と呟いたんだよ」。ためいきまじりに母はよく僕に話したものだった。
 困ったなあ、こうして「嫌いなこと」について積極的に、それもある種の興奮をともなって考えてしまうのがNP発生の初期症状だ。「好きなこと」に手を伸ばす方が大変だからそっちをさぼってしまうのだろう。つくづく人間というのは設計を間違えているとしか思えない。

 このネガティブな方向にばかり想像力が働きやすいというのは、僕に限ったことでなく。昔からたとえば「地獄」については針の山、血の池、河原で石を積んでは鬼がやってきて、そんなことまでリアルに、ハイビジョン液晶プラズマに5.1chサラウンドな感じの想像をめぐらせるくせに、「天国」についてはせいぜい小鳥が飛んでる花畑どまりなことからもうかがい知れる。地獄の方が退屈しなそうだ。みんな一緒に落ちようね。

 

 

 

「ネタバレ注意」

 **ネタバレ注意。** 以下、マウスでつかむことで読めます。
 この小賢しいタグをいままで何度打ったことだろう。 注意と書いてはいるけれど、本気で注意を促したことなんて一度もない。どれぐらいの人がネタバレって気にするのかなあ。ミステリーはあてものとして楽しむことが殆どだから別として。それ以外の場合、ネタってつまりいちばん美味しかったところなんだから。それを知るとつまらいというなら、そもそもつまらないということになってしまう。いやわかるけど。自分で発見したほうが新鮮で感動がおおきい気がするんだよね、けれどいままでの経験からすると、それは間違えだ。人に詳しく教えてもらって面白そうと思ったものは自分で追体験してもやっぱり面白いもの。(ということで私には遠慮無用でどうぞよろしく。)

 なんだろう。たとえば若い頃の冒険話をしている人がいるとして。
 その人がこうして目の前で生きている以上は、どんなに危険な冒険話だとしても、どうせなんとかなったんだろうな…と安心してしまう人と、わかっていてもはらはらしてしまう人。そういうことなのかな。

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シルチョフ * shasho-san@hinden5.com
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