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030405-Sunday
キンチャクガニの秘密

 1泊2日で忙しなく京都に行ってきた。というわけでもないが、こういう風情ある道を3、4里ほど歩いた山中に恋人の暮らす一軒家があるわけで。夜ともなると囲炉裏にぶらさがった鉄瓶の影が障子に揺れていて、たまにその影のかたちが平べったいと、ああ、今日はご飯をつくってくれてるんだ…と気がついて嬉しくなる。
 いやしかしなんだ、桜が散ったあとこの橋のところに立っていると、うまいこと強い風が吹いたときなんかは川辺にたまった花びらがものすごくたくさん吹き上げてきて、まるで桜の中を落っこちていくようで楽しいのだ。

 日曜の夜は囲炉裏端で大好きな「どうぶつ奇想天外」をみることが多くて。そんなわけで今週もその感想を書き留める。途中、コンビニにでかけて見逃した部分も多いけれど注目はキンチャクガニだろう。まるでチアガールのように両手にボンボンをつけているこの小蟹。ボンボン部分はじつはイソギンチャクなのだという。イソギンチャクに毒があるのでこれを振りかざし、タコなどの外敵を「こ、こっちくるなよ。くっつけちゃうぞ。」といった感じで追い払い、イソギンチャク、その名もカニハサミイソギンチャクの方もプランクトンなどをじっとしていて食べられるという共生関係にあるのだという。
 このちいさな蟹がボンボンを振りまわしている姿も面白いんだけれど、笑いころげたのが、この蟹がイソギンチャクを持ってないことがないということ。そしてこのイソギンチャクは単体ではまだみつかっていません、というナレーションだった。
 それはどういうことなんだ。蟹はいつどうやってイソギンチャクを手にいれるのか、一家代々手から手へ、つまりハサミからハサミに伝えられるものなのか、どこかイソギンチャク銀行みたいなものをこの蟹たちは用意しているのか。あまり有益でなさそうな生物となると研究者も少ないのか生態がよくわかってないということが多くて、その生態がよくわかってないというのがなんともいい。

 

030404-Thursday
政治家について

 先日のこと。ジュンク堂に向かおうとすると警官が妙に多く、道行く人が一様に携帯電話を空中にさしあげてると思ったら石原慎太郎氏が池袋駅前に遊説に来ていた。口をひらくまえにさっさと書斎にこもる。万が一、雨でも降ってきて、弟が応援に来てくれました、なんていいだしたらことだ。半世紀前の乙女達が大きな柄物のハンカチなんかとりだして鼻を押さえたりしはじめたら僕はアナフィラキシーショックをおこして死んじゃうからだ。アナフィラキシーでいいんだよね。エンターテインメント。カート・ヴォネガット。シミュレーション。ああ、ややこしい。

 選挙権をもらってだいぶ経つのにしたことのない投票だけれど…ちゃんと届いた公報をみるぐらいはしているのだ。読むとわるいことをしようと考えている人はいない。みんな似たような飴がならんでいるばかりで、どっちもどっちで。そのうち空しくなって投票に行く気もなくなってしまう。今回は怪気炎をあげてる人がひとりいたけれど。それも妄想じゃ仕方がない。

 「戦争によるガソリンの値上げに対し、石油に代わる新しいエネルギーの発明で一挙に対応します。」
 「発明した"リボディ"によって、高齢者が若者のような健康体となり、働けるようにします。」
 「DND(ドクター・中松・ディフェンス)で、テポドンが東京到達前に、その脅威を取り除きます。」
 まずはそのエネルギーで選挙カーを走らせてみればいいのに…。ていうか、自分に投票したくなるスプレーや音楽を発明したらどうだろう。第四世代携帯電話の発明にもびっくりしたけれど。いったい、ドクター中松総研に勤めているってどういう気分なんだろう。まともな上司を求めるも、ある日、ドクターがまともな人になってしまったら会社が成り立たなくなるわけで…まあいいや。就職情報を探しているとドクターの特許出願手続きをするための社員を募集していて。それをみながらいろいろなことを考えてしまったのだ。

 政治については複雑すぎてわからないことだらけだけれど、政治家のお給料については有無を言わさず、いますぐ百倍ぐらいにすればいいと思ってる。秘書の名義を貸した貸さないとか…派閥とか、支度金だとか、失敗をあげつらいあい、ブーイングしたり、コップの水をかけたり、服を乾かしたり、そういう身の回りのケチなことに頭を悩ませずに国家百年の計を心ゆくまで考えさせてあげたい。あんな歳をとってまで、そんなくだらないことに心煩わせる人生なんてかわいそうだ。
 そもそも一国をうまいことコントロールできるような才ある、もしも実業にでていればそれなりに成功していただろう人材ばかりなのだ。それを自分たちの希望で選び、庶民的な給料で雇ったうえ、感謝するどころか税金泥棒よばわりし、とても給料じゃ足りないので賄賂をとって自力でがんばればマスコミに袋叩き。それじゃあ人間、やる気もなくなるというものだ。
 ちゃんと成果に見合った報酬を用意し、もしも背信的なことをしたらさっさと牢屋にはいってもらう。それならひとつまじめに頑張ろうという気になるじゃないか。

 

030403-Thursday
プロバイダ浪人

 サーバー容量が不足してます。不足というより、ファイルサイズを合計すると契約の容量をどうもオーバーしている。でも書ける。どういうことなのか。あたらしく書いただけ、どこかの文章の無駄が勝手に削られているのかもしれない。
 そんなのはやく引っ越せばいいだけのこと。なんだけど、事務処理のやり方も違うサーバーレンタル会社間を乗り換えつつ、また別にドメイン管理団体にhinden5ドメインの移動を申請しつつ、なるべく乗客には気付かれないようにスムースに乗り継ぎとなると…むむむむ。(いま、手順を紙に書いて考えこんでる。)

 そういう契約の空中ブランコみたいのが苦手で年末から延び延びにしてたけれど、いよいよ困ったので一週間以内に引越をはじめます。もし華麗なブランコに失敗して一時的にサイトが消えていても心配しないでください。どうせ僕は元気です。
 だいたい。どれもこれもジャストネットがいけないんだ。こういうことがいやだったから割高でも大きなとこについたつもりだったのに、あっさりとSO-NETに買収されて。ついていく主君を間違えた。
  一応、武士の情けでSO-NET殿があとの世話は引き継いでくれたけれど、こうしてサーバー容量の追加ができなくなったり、将来的にメールアドレスがソネット姓になることが決まっていたりで、まるで関ヶ原が終わったあとの外様大名みたいな冷遇ぶり。まったく、あとあとまで苦労させられる。
 なんとかフーBBも、いたるところで爺ちゃん婆ちゃんにまでモデムを配っての大攻勢だけど平気なのかな。あれで全国制覇にいちばん近いらしいが…まあ、あとは誰が全国制覇しようと拙者は浪人の身、もうぜんぜんかまわないでござるよ。(そっと背中をむけ、傘を貼る。)

 

030401-Tuesday
1200円のハンバーガー

 コンペで勝つと1ヶ月もギャラリーを貸してくれるところがあって、未明にかけてプリントアウトをすると朝食もとらずに六本木まででかけた。ネットで発表するのと違って、ただ受付の人に封筒をわたすだけでとても恥ずかしいや。
 封筒の中身はデジカメ写真と詩を半分ずつ。写真をうんと引き伸ばす一方、逆に詩なんてそのままでは読まれないだろうから作品を4行ぐらいまで削ってみた。すると面白いことに引き延ばした写真はすかすかになり、逆に削った言葉は足腰の弱さが目についてくる。うええ、目に手がぜんぜんついてきてないや…。でも安全なところからいくら見えてたって、手の中にあるものしか最後は持って帰れないんだよね。

 そのあとは表参道にでて、ルイ・ヴィトンがおかしなことになってるのをみたり、スパイラルを覗いたり。頭の中が澱みすぎて、どうしようもなく苛ついている。道行くおしゃれな人。高級チョコレート。小花柄のスカート。
 ところがお腹いっぱい食べたらそうでもなくなったから、私のハングリー精神なんてあってないようなものなのかどうも頼りない。いま思えば高校生の頃にコントロールできずに苛ついたりしていたのにしたって、パン代を節約してCDを買っていた所為かもしれない。

 食べたのはひとつ1,200円もするハンバーガーで。前から気になっていたのだけれど、とうとう宣伝文句に負けてしまった。「日本人はおにぎりの本当の美味しさは知っているけれど、ハンバーガーの本当の美味しさをまだ知らない」というのもの。こちらを持ち上げてるようにみえて、「あなたが食べてるハンバーガーなんてアメリカの人が食べてる寿司やおにぎりみたいなものだ。」と暗に言われてる。暗にでもないか。悔しいじゃないか。気になるじゃないか。
 たしかにハンバーガーの新境地を知った気分だった。ザガットサーベイ、ハンバーガー部門1位というのは伊達じゃない。
 思えば半パウンド(約230g)もあるハンバーグとアボカドサラダとパンにわけて食べるなら1,200円でも納得するだろうに、それが重なってでてくるととても高く感じる。まったく人間とはつくづく不合理なものであるなあ。

#今日は嘘はなし。ちゃんと普段から嘘をついてれば、なにもエイプリルフールに焦って嘘つかなくたっていいのだ。

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シルチョフ・ムサボリスキー
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