彼女の馬鹿なリス

 

地球のいちばん天辺。 
凍った大地に閉ざされて名前のない森がある。 
大地の裂け目からは忘却の川が流れだし、 
巨大な時間の木が生えている。 

森には1匹の馬鹿なリスが住んでいる。 
この馬鹿なリスが毎年、秋になると時間の木の実を拾い集めては地面に埋める。 
そしてあろうことか埋めた場所を忘れるのだ! 
春を信じる馬鹿なリスのせいで地球は回り続ける。 
まいった!なんて馬鹿なリスだ!でもリスのせいなら仕方ないな。 

そして彼女はその午後、紅茶を飲みながら 
次の家賃の更新までに引っ越そうとか考えていた。 

 

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